20180330

 高木彬光を読んでいる。『人形はなぜ殺される』のトリックは素晴らしいものだし、『わが一高時代の犯罪』に描かれている旧制高校へのノスタルジーには感じるものがあった。しかし、高木彬光の文章は頭の中に入りにくいのだ。説明が難しいのだが、下手というわけではない。

  それにしても戦後直後の探偵小説においててらいもなく、英米への探偵小説への憧れが示されるのは良いですね。横溝の『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』高木彬光の『能面殺人事件』を読んでいるととくに感じます。稚気愛すべし。